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「出世したくない人」が多い会社の特徴とは?メリットやデメリットを解説

「出世したくない人」が多い会社の特徴とは?メリットやデメリットを解説

サラリーマンにとって目標の1つとなるのが『出世』。出世をすると会社内で今よりよい身分・地位を得られることでしょう。ところが、近年それらのメリットを差し引いても「出世したくない」「出世を断りたい」と考えている方が増えてきています。実は、「出世したくない」という考えの方が増えているのは、会社側に原因がある場合も多いのです。では、社員が「出世したくない」と感じる会社とは、どのような会社なのでしょうか。今回の記事では、社員の向上心を削いでしまう会社の特徴や、「出世したくない人」が多い会社のメリット・デメリットを詳しくご説明いたします。

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意外に多い「出世したくない人」

会社員として働いていれば、出世について考える方も少なくないはず。昇進を含めて中~長期のキャリアプランを立てている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、中にはあえて出世の道を選ばない人もいます。実際、「出世したくない人」がどの程度存在するのか、以下のグラフで確かめてみましょう。

(参考:出世意欲に関するアンケート調査結果|株式会社Management base)

調査の対象は25~34歳の働いている人486名です。グラフの「出世したくない」「どちらかと言えば出世したくない」を合わせると、24%の人が出世したくないと考えていることが分かります。

さらに、出世意欲の低さが顕著に表れるのが若者世代です。2019年に新入社員を対象に行われた出世について『どのポストまで昇進したいか』を調査した結果をご覧ください。

(参考:平成31年度 新入社員働くことの意識調査結果|公益財団法人 日本生産性本部)

このうち「役職にはつきたくない」「どうでもよい」と答えた人の割合は23%です。つまり、新入社員の5人に1人が役職に興味を持っていないことが分かります。

出世したくない理由

出世したくない人が一定数いると分かりましたが、その理由にはどんなものがあるのでしょうか。人によって理由はさまざまですが、代表的なものを以下にまとめました。

  • 給与の見返りが小さいから
  • ワークライフバランスを重視するから
  • 現場で働き続けたいから
  • 能力に自信がないから
  • 出世争いに巻き込まれたくないから
  • 負担が大きくなるから
  • 高い目標を持ちたくないから

(参考:出世(ポジション・役職を高めること)について|ミドルの転職

調査の結果、もっとも多かったのは「給与の見返りが小さいから」という理由です。出世をすると給与がアップすることが多いですが、その割合は仕事量や責任と必ずしも比例するとは限りません。また、管理職へと出世すると現場からは離れることになります。そうすると新たな仕事を覚えたり、場合によっては環境を変えたりする必要もあるでしょう。つまり、「労力に対して割に合わない」と考えている人が多いことが分かります。

「出世したくない人」が多い会社の特徴とは

「出世したくない人」が多い会社の特徴として挙げられるものの中には、前項の「出世したくない理由」に被るものも少なくありません。被るものについても、そうでないものについても、各々詳しく深掘りしていきましょう。

働きに対する給与が少ない

昇進すれば、それ相応の給与を貰えるものだと感じている方は少なくありません。しかし、実際は昇進に応じて加算される給与はそれほど多くない企業もあるのです。昇進すれば、実務ではなく管理の仕事が増えます。メンバーが多ければ多いほど、面談や評価など管理の仕事に時間を割かなければいけないでしょう。さらに、管理と実務を兼任する場合が多い主任や課長クラスへの昇進となると、実はそれよりも上の立場の役職よりも負担が多い、なんていうこともあり得るのです。プレイヤーの時よりも圧倒的に負担が増えているのに、給与はそれほどアップしない…となると、働く意欲が削がれてしまいかねません。

管理職の仕事量がとにかく多い

自由出社を許される部長クラスになれば、昼過ぎから出社し、深夜まで残業するという方も少なくないでしょう。それで生活のバランスが取れているのであれば、特別悪い働き方ではありません。ただ、一般社員と同じように朝の始業時間には出社して、深夜誰よりも遅く帰るといった管理職がいたとして、そんな管理職を毎日のように見ている一般社員の「出世したい」という気持ちは薄くなる可能性があります。「管理職になったら一日の労働時間が12時間では済まされない」「誰よりも早く来て、誰よりも遅く帰るなんて、仕事のためだけに生きているようなものだ」などというマイナスなイメージを抱く社員も出てくるでしょう。こうした管理職の過労が日常茶飯事では、「出世したい」と考える一般社員は少なくなるはずです。

「出世したくない人」が多い会社のメリット・デメリット

「出世したくない人」が多い会社のメリット

では、「出世したくない人」が多い会社には、何かメリットがあるのでしょうか。逆に、デメリットは何なのでしょうか。「出世したくない人」が多い会社のメリットを単刀直入に書くと、「出世争いで険悪になる社員が少ない」という点でしょう。 出世意欲を持つこと自体は何も問題ありません。むしろ良いことではありますが、例えば同じチーム内で出世を目指している人が二人以上いれば、出世争いに発展することが考えられます。お互いの我が強く、「我こそがリーダー」と考えている者同士だとしたら、少々厄介です。評価の結果、一方が出世した場合やまったく関係ない人が出世した場合、直属の上司に直談判をするといったことも大いに考えられます。上司がいくら論理的に説明しても、理性的に聞こうとしない社員であった場合、リーダーに選ばれた社員との間にはもちろん、上司との間にも亀裂が生じる場合があるのです。内部分裂のリスクを考えると、「出世したくない人」が多い会社も、そう悪くはないのかもしれません。

「出世したくない人」が多い会社のデメリット

しかし、「出世したくない人」が多い会社には、デメリットも存在します。例えば、その社員の居心地が徐々に悪くなることが考えられるでしょう。20代や30代で想像するのは難しいですが、40代を過ぎて出世していないと、徐々に同期や後輩がその社員の上司になっていくのです。出世していない年配の社員は、「あえて出世をしない人」ではなく、場合によっては「勤続年数は長いのに出世できない人」と思われてしまうこともあり、仮にその雰囲気を本人が感じ取ってしまったら、かなりのストレスになるでしょう。その結果、退職という結果になってしまうことも考えられます。一人戦力を失うのは、会社にとって大きな損失です。

また社員のマネジメント能力が育ちにくいという点も、考えやすいデメリットでしょう。例えばスタートアップ企業で、今は役職者がそれほど必要ない場合でも、今後会社の成長を考えると、ゆくゆくは多くの役職者が必要になります。いざ新しいチームを作ろう、課を作ろうとなった時、社員のマネジメント能力が育っていないと、会社を大きくしていくのに時間がかかってしまう場合もあるはずです。

会社として「出世したくない人」をどうやって扱っていくべきか

では、「出世したくない人」を会社としてどうやって扱っていけば良いのでしょうか。基本的には、そういった社員に無理に出世を勧める必要はありません。先ほど、年配者の上司が若者になると、その年配社員の居心地が悪くなる可能性をお伝えしました。しかし、会社の評価制度さえ整っていれば、そのようなことは起こりにくいのです。例えば、プレイヤーとしての技術を極める道を用意し、働きに応じて給与や等級などをアップさせていけば、その社員は他の社員から見て「出世できない人」ではなく、「あえて出世しない人」と認識されます。給与は難しいですが、等級など社員のランクを全社員分開示することで、社員は互いの位置を把握することができ、誤解などが生まれにくくなるのです。

ただし、プレイヤーとしての技術を極める道を選んだ社員が、本当に「プレイヤーとして業務だけをこなしていれば良いのか」といえば、そうではありません。一人でただひたすら業務を進めるのではなく、新しいプロジェクトで積極的に提案したり、まわりを巻き込んだりして仕事を進めるスキルは必要になります。そういったスキルを身につけた社員を昇格とまではいかなくとも、小さなプロジェクトのリーダー的立場に立つといった経験を積んでもらうことで、マネジメントの面白さに気づく社員が出てくる可能性も期待できるでしょう。本人にその気はなさそうだが、どうしても昇格を勧めたい社員がいるという場合は、無理に昇格を勧めるのではなく、まずは上記でご紹介したようなステップを踏むと良いかもしれません。

まとめ

「出世したくない」という考えに至る原因は、その社員の労働に対する意欲にもよりますが、そもそも会社の制度が整っていないという原因も考えられます。出世意欲のない社員が多い会社にはメリットもデメリットも存在しますが、会社をこれからどんどん成長させていきたい場合、役職者は必要不可欠でしょう。役職者の給与をいきなり桁違いにアップさせるのは難しいことですが、役職者の仕事をうまく部下に分配させたり、評価制度を整えたりすることは、今日からでも少しずつできそうです。会社の発展のためにも、まずは社内環境を整えることから始めましょう。

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