【ナサ工業株式会社様】コーチングスキル研修

次世代のリーダーとなるマネジメント層の成長を促し、ミドルアップ型の組織を構築したいと考えていました。
私が自らリーダーとなってプロジェクトを牽引している際、当社のリーダーたちはこちらの意図を十分に理解し的確なアクションを起こしてくれます。
しかし当社が望む次世代のリーダーは、優秀なフォロワーではなく力強い指導者です。
トップダウンではなく、自発的にリーダーシップとマネジメントを発揮できるリーダーを多数育てるということが課題でした。

アチーブメントHRソリューションズのプログラムは、マネジメントの現場ですぐに活かせる実践的なプログラムだということもさることながら、北海道日本ハムファイターズで日本一のチームづくりに貢献した白井一幸氏が講師を務めてくれるという点が決め手となりました。
以前、当社の社員全員が白井氏の講演を受講して感銘を受けた経験があり、白井氏からの直接指導であればメンバーの士気も大いに高まると考えました。

実際の研修は、将来経営の一翼を担ってほしいと期待している部長・課長クラスを対象に、3回に分けて5日間のプログラムを組みました。
コーチングの心構えや質問技法、傾聴スキル、目指すゴールから逆算したチームビルディングの手法などを幅広く学びました。
プログラムにはロールプレイングや体験型ワークが豊富に組み込まれており、業務ですぐに活かせる実践的な内容である点もよかったと思います。
また、講師自身がチームをリードしてきた実績があるため実例がわかりやすく、何より立ち居振る舞いや視点の置き方、思考などの全てにリーダーとしてのエッセンスが表れていました。
そうしたリーダーとしての手本を目の当たりにしながら、メンバーの一人ひとりがコーチングしていただけたことは意義深い経験だったと思っています。

今回の研修は今期目標の設定を行う時期に合わせて実施し、研修での学びをもとに私が今期のビジョンを示し、それを鑑みながら各チームで目標を立ててほしいと伝えていました。
研修後の各部署からの提案を見ると、当社の理念やミッションをより強く意識した内容になっており、例年と比べてクオリティが高まりました。

また、その目標を達成するために各部門の部長が集まり、協力体制を構築するためのミーティングを自主的に行うようになりました。
このようなリーダー層の意識の変化は研修の成果であると感じています。

研修後から始まった新たな取り組みもあります。
個人の目標とチームの目標、そして全社の目標がどのように結びついているのかを約2畳分の巨大な紙にビジュアル化し、自分の目標が会社にとってどのように貢献しているのかを明確化するというものです。
さらに当社のバリュー「自愛と利他」を実現するため、各部門がお互いにどう貢献できるかをこの図の中に明示し、行動の指標としています。

このような変化や新たな取り組みのきっかけになったのは、研修内で「チームはルールよりも“基準”で統率することが望ましい」という言葉があり、「日本一の企業を目指す組織としてはどう考え、いかに行動すべきか」という基準を考える動機付けができたことです。
各部署のリーダーが折に触れてそうした基準を示し、チームへの浸透を図る。
そして各メンバーの日頃の取り組みをリアルタイムでフィードバックして基準を示す。
そのような循環を今後も継続できれば組織力は大いに高まると感じています。